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電車の制御方式 - 2
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前回は直並列制御と抵抗制御について解説しました
今回はその続きで、弱め界磁制御を解説します。

直流電動機の回転数は〈回転数=Et-Iar/Kφ〉という式から導き出されます。このとき
Et : 電動機に加わる端子電圧
Ia : 電動機の電機子(ローターまたはアマーチャー=回転子)に流れる電流量
r : 電動機の内部抵抗
φ: 磁力線の数(フィールド=界磁磁束)
K : 電動機による固有の定数
です。このうちIarは値が小さいため考慮せずに考えることができます〈回転数=Et/Kφ〉。(式は「鉄道のしくみと走らせ方 昭和鉄道高等学校 編」ISBN 978-4-7612-6450-5より)

前回はEtを制御することで回転数を制御していました。抵抗を全部抜き、印可電圧が最大になると電圧を上げての加速はできなくなります。そのまま電流を流し続けることで加速はできますが、電動機の回転速度に比例して逆起電力が大きくなり、これが抵抗になるため回転速度に反比例して電機子に流れる電流(電機子電流Ia)が低下していき、効率良く加速することはできません。
直巻電動機は電機子と界磁が直列に繋がっているため、界磁に流れる電流(界磁電流)と電機子電流は等しく、界磁磁束(磁界の強さ)φも低下してトルクTも低下してしまいます。これは以下のような電動機の特性に起因しています。それぞれに適当な数値を当てはめてTを求めてみてください。
T=K×φ×Ia
一方、逆起電力は磁界磁束φに比例するため、界磁磁束を弱めていくことで逆起電力を弱め、電機子電流を増加させることができ、効率的に回転数を稼ぐことができます。界磁磁束を弱めるということはトルクが低下してしまいますが、電機子電流が大きくなるため、界磁磁束を弱めずに電流を増加させる(全界磁)よりは抑えることができます。これが弱め界磁制御です。

※1モーターの性能によっては抵抗(電圧)制御だけで30~40キロを超える速度を得られる可能性があります。電圧制御で出せる最高速度を定格速度といい、例えば交流電車や電機子チョッパ車では定格速度が高いため、弱め界磁制御を用いないか、1段くらいで済ませていることもあります。また、永久直列抵抗制御で1C8Mの場合、1つのモーターが確保できる最大電圧は1500V÷8=187.5Vですが、直並列抵抗制御なら1500V÷4=375Vです。つまり2倍の電圧を与えることができるのでそのぶん抵抗制御だけでより高い速度まで加速できます。交流電車の場合架線電圧が10倍に近いので、モーターに与えられる電圧をさらに確保できます。


※2逆起電力はモーターのしくみ - 直流整流子電動機で解説しています。

具体的には、界磁の途中に電気の迂回路を設けて、残った界磁に電気を流さないようにすることでこれが実現できます。
方式としては界磁制御器による界磁分流制御と界磁タップ制御、複巻電動機を利用した界磁調整器とがあり、新型電車には界磁分流制御が導入されました。
界磁分流方式は界磁コイルと平行して分路を設けて抵抗器を接続し、電流の一部を分路側に誘導します。そして分路側の抵抗値を下げると、電気は抵抗値の低い方に流れるため界磁に流れる電流が減少します。そして、界磁を弱めつつ分路の電流を流していく、ということになります。
このときトルク(回転力)も下がってしまいますが、弱め界磁を行わない全界磁の場合より減少度合いを抑えることができます。
分路式弱め界磁回路
界磁タップ制御は電動機の界磁コイル数ヶ所からタップ端子を引き出して、適宜端子にスイッチを繋ぐとコイルはそこで短絡されます。界磁タップ制御ではモーターの改造が必要であるため、初期の電気車で用いられただけです。
東急が積極的に採用していた複巻電動機に用いられたのは、先述の界磁制御器方式のほかにサーボ制御された可変抵抗器による界磁調整器方式があります。
サーボ制御というのは、現在の状態と比較しながら設定された目標まで自動的に進める制御方式で、界磁調整器では可変抵抗器をサーボモーターで制御し、特定の界磁率になるまで車速と比較しながら可変抵抗器の抵抗値を自動的調整するというものです。

界磁はどこまでも下げられるものではなく、全界磁の40%が限界とされていますが、補償補極巻線を界磁に付け加えて25%程度まで下げられるとされています。補償巻線を付けずに大幅に下げると磁束が乱れて悪影響を及ぼし、モーターも止まってしまいます。
 

 

弱め界磁起動

この弱め界磁を起動時に行うこともあります。起動してから抵抗が1段短絡されるまでのわずかな間は逆起電力がほとんど発生しません。このときに界磁を弱めると、逆起電力がほとんどないために電機子電流はほとんど増加しません。一方の界磁磁束は弱め界磁制御で弱めているため、トルクが低下します。例えば50%の弱め界磁とするとトルクT=定数K×(磁束φ÷2)×電機子電流Iaになります。
試しに定数Kを1、磁束φを2、Iaを3とすればトルクT=1×(2÷2)×3でトルクTは3です。
界磁を弱めないときはトルクT=定数K×磁束φ×電機子電流IaなのでトルクT=1×2×3でトルクTは6です。
磁束φだけを変えてそれぞれの式で計算してみてください。
こうして起動時だけ弱め界磁を用いてトルクを抑え、起動時の衝撃を和らげる方法を弱め界磁起動といいます。
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